2026.07.20
営業職への転職を調べていると、「催事営業」「イベント営業」という言葉を見かけることがあります。テレアポでも飛び込みでもない、店舗のイベントスペースから商談が生まれる営業スタイル——実は、営業未経験の方やキャリアチェンジを考えている方にこそ知ってほしい仕組みです。この記事では、催事営業とは何か、テレアポ・飛び込みとの違い、そして実際にホームセンターや家電量販店で催事事業を展開するリフォーム会社の営業の働き方を解説します。
催事営業(イベント営業)とは?
催事営業とは、ホームセンター・家電量販店・ショッピングセンターなどの店内に設けたブースで、お買い物に来たお客様と接点をつくる営業手法です。「催事(さいじ)」はもともと百貨店の物産展などを指す言葉で、住宅リフォームや太陽光発電の分野でも広く使われています。
ブースでは、商品パネルや施工事例を展示し、興味を持って足を止めたお客様に無料相談やお見積りをご案内します。その場で契約を迫るのではなく、後日の相談予約(アポイント)をお預かりするのがゴールです。
テレアポ・飛び込みと何が違うのか
「営業はきつい」というイメージの多くは、テレアポや飛び込みといった新規開拓型の営業スタイルから来ています。催事営業は、構造がまったく違います。
| スタイル | 会う相手 | 場所 | スタート地点 |
|---|---|---|---|
| テレアポ | 興味があるか分からない人 | 電話 | 断られるところから |
| 飛び込み | 興味があるか分からない人 | 相手の自宅 | 警戒されるところから |
| 催事 | 興味を持って足を止めた人 | 店内ブース | 会話が自然に始まる |
- 会う相手が違う — テレアポや飛び込みは「興味があるかどうか分からない人」に一方的にアプローチします。催事は、買い物に来たお客様のうち興味を持って足を止めた方とだけ話します
- 場所が違う — 相手の自宅ではなく、お客様が自分の意思で歩いている店内。警戒されにくく、会話が自然に始まります
- その後が違う — ブースで獲得するのは契約ではなく「無料相談の予約」。営業担当は、会う約束ができているお客様のもとへ会いに行くところから仕事が始まります
つまり催事営業は、「断られ続ける営業」ではなく、接点づくりと商談を分業した営業なのです。
マルセイテックの催事事業 — カインズ・ヤマダデンキの店内ブース
神奈川県大和市・藤沢市で外装リフォーム専門店「ガイソー大和店・藤沢店」を運営する株式会社マルセイテックは、神奈川県内のカインズ各店やヤマダデンキといった大型店舗での催事事業を展開しています。店内に催事ブースを構え、太陽光発電・蓄電池の無料相談(現地調査・お見積り)のご予約をお受けしています。
役割分担は明確です。
- 催事スタッフ — ブースでの呼び込み・お声がけを担当し、無料相談のアポイントをお預かりする
- 営業担当(リフォームアドバイザー) — ご予約いただいたお客様のご自宅を訪問し、診断・お見積り・ご提案から契約、お引き渡しまでを担当する
営業担当から見ると、催事は「会いたいと言ってくれたお客様」との商談機会を会社が用意してくれる仕組みです。ゼロから見込み客を探す必要はありません。
反響営業×催事 — 「興味のある人にだけ会う」2つの入口
マルセイテックの営業は完全反響営業で、テレアポ・飛び込みは一切ありません。商談の入口は2つあります。
- 反響 — チラシ・ホームページ・ショールームを見たお客様からのお問い合わせ
- 催事 — 店舗ブースでご予約いただいた無料相談
どちらも共通するのは、スタート地点が「興味を持っているお客様」だということ。営業の仕事は売り込みではなく、住まいやエネルギーの悩みの相談に乗り、最適なプランを提案することです。外壁塗装・屋根リフォームに加えて太陽光発電・蓄電池も扱うため、提案の幅が広いのも特徴です。反響営業の仕組みそのものについては、完全反響営業の解説記事で詳しく紹介しています。
働き方の実際の数字
「催事もやる営業は忙しいのでは?」と思うかもしれませんが、実際の数字は次のとおりです。
- 1日の残業時間: 30分未満(月平均所定外労働 7時間)
- 休日: 週休2日制(火曜・水曜)※土曜・日曜・催事開催日は出勤
- 平均年収: 620万円(2025年度実績、月給+インセンティブ+賞与)
- 定着率: 100%(2026年入社3名・離職ゼロ、平均勤続5年)
商談機会が仕組みで供給されるからこそ、営業担当は目の前のお客様への提案の質に集中でき、長時間労働に頼らずに成果を出せます。
休日が平日なのは、催事事業部ならではの働き方です。お客様が買い物に集まる土曜・日曜と催事開催日が仕事の中心になるため、この日はフル出勤とし、休みは火曜・水曜に取ります。混雑と無縁の平日に役所・病院・買い物を済ませられる、平日休みならではの過ごしやすさもあります。
催事営業スタイルの会社に向いている人
- 人と話すのは好きだが、売り込みは苦手な方 — 催事も反響も「相談に乗る」営業です
- 営業未経験からキャリアチェンジしたい方 — 接客・販売・イベントの経験はブース接客やヒアリングにそのまま活きます
- 数字の根拠がある会社で働きたい方 — 商談機会を会社が用意する仕組みがあるかどうかは、未経験者の成長速度を大きく左右します
なぜホームセンターや家電量販店に出店するのか
催事の出店先が大型店舗である理由は、単に人が多いからではありません。
- 住まいへの関心が高いお客様が集まる — ホームセンターには住まいの手入れに関心のある方が、家電量販店には省エネや電気代に関心のある方が日常的に訪れます。太陽光発電・蓄電池の無料相談との親和性が高い場所です
- 店舗の信頼の中でお話しできる — 催事ブースは店舗の許可を得て出店する正式な売場です。訪問販売や路上の声かけとは異なり、お客様が普段から利用している店内で、安心してご相談いただけます
- 「買い物のついで」に相談できる気軽さ — わざわざショールームへ行くほどではないけれど気になっている、という段階のお客様と自然に出会えるのが店内ブースの価値です
催事の現場で身につく力 — 営業キャリアの土台になる
催事に関わる仕事は、営業のキャリアにとって密度の高い訓練の場でもあります。
- 瞬時に関心を見立てる力 — 店内を歩くお客様の様子から、声のかけ方・ご案内の深さを変える判断力
- 短時間で分かりやすく伝える力 — ブースでの会話は数分。専門用語を使わず、要点を絞って伝える訓練になります
- 次の約束につなげる力 — その場で売り込むのではなく、無料相談のご予約という「次の一歩」を自然にご提案する組み立て方
催事スタッフからキャリアを始めて正社員営業を目指す道筋は、催事イベントの仕事から正社員営業へで詳しく解説しています。
展示会・ショールーム営業との違い
「お客様のほうから来てくれる営業」という点では、住宅展示場やショールームでの営業も催事営業と似ています。ただし、次のような違いがあります。
- お客様の検討段階 — 展示場やショールームに足を運ぶのは、すでに検討がある程度進んだお客様が中心です。一方、催事のブースには「買い物のついでに、ちょっと気になって」という検討初期のお客様が多く立ち寄ります。その分、売り込まずに関心を引き出す自然な会話力が磨かれます
- 接点の数 — 大型店舗には毎日多くの買い物客が訪れるため、お客様との接点の絶対数が多いのが催事の特徴です。場数を踏むスピードが速く、経験が早く積み上がります
- 環境の変化 — 催事は出店する店舗が変わるため、場所ごとの客層の違いを肌で感じられます。同じ場所で待ち続ける営業にはない、変化のある働き方です
どちらが優れているという話ではありませんが、検討初期のお客様と信頼関係をつくる催事の経験は、営業としての基礎体力を最も鍛えてくれる環境のひとつです。
よくある質問
Q. 催事営業は営業未経験でもできますか?
マルセイテックの営業担当は未経験スタートが中心です。社長研修・メンター制度・社内検定と段階的な育成の仕組みがあり、応募に必要な資格は普通自動車免許のみです。
Q. 営業担当も店頭で呼び込みをするのですか?
ブースでの呼び込み・アポイント獲得は催事スタッフが担当します。営業担当は、ご予約いただいたお客様への無料相談(現地調査・お見積り・ご提案)からが仕事です。
Q. 催事のアポイントは、その場で契約を迫った予約ではないのですか?
ブースでお預かりするのは「無料相談のご予約」で、その場で契約を求めることはありません。営業担当は、お客様に期待して迎えていただける状態から商談を始められます。
Q. 催事営業で扱う商材は何ですか?
マルセイテックの催事ブースでは太陽光発電・蓄電池の無料相談をご案内しています。営業職は外壁塗装・屋根リフォームを含む外装全般の提案も担当するため、提案の幅が広いのが特徴です。
Q. 催事は路上のキャッチセールスのようなものではないのですか?
異なります。催事ブースは店舗の許可を得て出店する正式な売場で、ご案内するのは太陽光発電・蓄電池の無料相談のご予約です。路上で呼び止める行為とは違い、お客様が日常的に利用する店内で、興味を持った方とだけお話しする仕組みです。
Q. 催事の仕事で身につくスキルは、他の営業でも通用しますか?
通用します。相手の関心を見立てる力・短時間で要点を伝える力・次の約束につなげる力は、あらゆる営業の基本動作です。実際、催事・イベント経験者は営業職の採用で評価されやすい経歴のひとつです。
まとめ — 催事は「営業のきつさ」を仕組みで解決する
催事営業は、テレアポや飛び込みの「会ってもらうまでがつらい」という営業最大のハードルを、店舗ブースという仕組みで乗り越える営業スタイルです。反響営業と催事事業を併せ持つ会社なら、営業未経験からでも「興味のあるお客様との商談」に集中してキャリアを積むことができます。