2026.09.12
設備・管工事の下請け単価は、技能の差だけで決まりません。同じ給排水の切り回しでも、どの構造の中で請けているかで手残りは大きく変わります。この記事では、単価が決まる仕組みと、現実的に効く打ち手を整理します。
設備工事の単価は「3つの層」で決まる
- 工事そのものの難易度 — 洗面・トイレの交換か、キッチンのレイアウト変更に伴う床下配管の移設か、在来浴室からユニットバスへの入れ替えか
- 取引の構造 — 元請け直か、二次・三次下請けか。単価に最も大きく影響するのがここです
- 元請けから見た頼みやすさ — 漏水を出さない、報告が速い、繁忙期に動ける。継続発注と優遇単価に直結します
単価が目減りする4つの構造的な理由
① 重層下請けによるマージンの積み重ね
元請け → 一次 → 二次 → 三次と流れるたびに管理費と利益が抜かれます。技能を上げても、構造が変わらなければこの目減りは埋まりません。
② 材工の扱いが曖昧
配管材・継手・器具の手配を自社でしているのに、その分が単価に十分反映されていないケース。材料価格が上がる局面では、材工込み単価の据え置きは実質的な値下げです。支給範囲を最初に明確にしておく必要があります。
③ 追加工事を飲み込んでしまう
設備工事は、解体して初めて既設配管の劣化や床下地の傷みがわかることが日常的にあります。この追加を「開けちゃったから」で処理し続けると、年間では大きな金額になります。
④ 断水時間・立会いなど、見えない拘束時間
居住中の現場では、断水の段取り、お客様への説明、資材の搬入経路の確保など、施工以外の時間が発生します。これが単価に織り込まれていないと、実質時給は下がります。
手間請けと一式請け、どちらが有利か
- 手間請け(常用) — 日当精算のため読みやすく、現場が長引いても日数で精算されるためリスクが小さい。反面、早く終わらせても収入は増えません
- 一式請け — 段取りと生産性で利益を伸ばせる一方、見積漏れや想定外の追加が自社負担になるリスクがあります。設備工事は「開けてみないとわからない」要素が多いため、一式請けにするなら追加工事の扱いを必ず先に決めることが重要です
マルセイテックでは手間請け/一式請けのどちらもご相談に応じています。
交渉の順番 — 単価そのものは最後に持ってくる
- 材料の扱いを明確にする — 支給範囲を広げてもらう、または材料費を別建てにする
- 追加工事のルールを決める — 設備工事では最も効く項目です(次章で詳述)
- 現場の集中をお願いする — 同エリアの現場をまとめてもらえれば、同じ単価でも手残りが増えます
- 対応範囲を広げて優遇を引き出す — 給排水だけでなく給湯器・水栓交換まで完結できると、元請けは工程を組みやすくなります
- 最後に単価そのもの — 実績が積み上がってから出すと通りやすくなります
設備工事で特に効く、追加工事のルール化
設備工事の利益を最も削るのは、単価の低さより追加の飲み込みです。次の3点を取引開始前に合意しておくだけで、年間の利益が変わります。
- 連絡のタイミング — 「想定外が出たら、作業を進める前に一度連絡する」。これを双方の共通認識にします
- 判断する人 — 元請けの誰が判断するのか。現場に社員がいる会社なら、その場で決まります
- お客様への説明責任 — 追加費用の説明を元請けがするのか、職人がするのか。ここが曖昧だと、職人が板挟みになります
マルセイテックではお客様対応・現場管理を社員が責任を持って担当しており、追加が出た際の一次判断とお客様への説明は社員が行います。協力業者様には施工に集中していただく体制です。
取引先を変えるという選択肢
交渉を重ねても単価が動かない場合、相手が動かせない構造にいる可能性があります。二次・三次の位置にいる会社は、自分たちも上から絞られているため配分の余地がありません。
効くのは、元請け直の経路を1本足すことです。既存の取引を切る必要はありません。選択肢が増えること自体が交渉力になります。
マルセイテックは神奈川県央・湘南エリアの元請けとして、設備工事の協力業者を日当20,000〜25,000円(経験・工事内容による)で募集しています。給湯器交換は台単価18,000円/台(一律)のコースもあります。詳しくは設備工事職人の募集ページをご覧ください。
よくある質問
Q. 設備工事の下請け単価はどのくらいが目安ですか?
工事内容・取引構造・地域によって幅が大きく、一律の相場は示しにくいのが実情です。マルセイテックでは手間請けの場合、経験・工事内容に応じて日当20,000〜25,000円を基準にお願いしています。一式請けの場合は案件ごとのお見積りです。
Q. 給湯器交換の単価はいくらですか?
台単価18,000円/台(一律)でお願いしています。1日2台対応の場合、日額換算で36,000円です。詳しくは給湯器交換工事職人の募集ページをご覧ください。
Q. 材料は元請け支給ですか、自社手配ですか?
案件によって異なります。どちらの形になるかは取引開始前の面談で明確にご説明します。材工の扱いが曖昧なまま始めると後からもめるため、当社では最初に取り決める方針です。
Q. 解体後に配管の劣化が見つかった場合はどうなりますか?
当社では現場管理を社員が担当しているため、まず社員にご連絡いただき、社員がお客様への説明と追加工事の判断を行います。協力業者様に飲み込ませる運用はしていません。精算の考え方は面談時にご説明します。
Q. 手間請けと一式請けはどちらを選べますか?
どちらもご相談に応じます。取引の初期は手間請けでお互いの進め方を確認し、慣れてから一式請けを混ぜるという進め方も可能です。
まとめ — 単価は交渉より構造で決まる
設備工事の単価は、技能の差より取引構造の差で決まります。そして利益を最も削るのは、単価の低さではなく追加工事の飲み込みです。
材料の扱いと追加のルールを先に整え、そのうえで元請け直の経路を1本足す。この順番で動くのが、結果的に手残りを増やす近道です。
マルセイテックの条件は設備工事職人の募集ページに掲載しています。お電話(046-260-1101)でのご相談も歓迎です。
→ 協力業者募集の詳細は 設備工事職人ページ へ / お電話は 046-260-1101(「協力業者の件」とお伝えください)